発ガンを抑えてくれるもの
これまでにも述べてきましたように、私たちの身体は絶えず危険にさらされています。しかし、健全な食生活などをしていれば、様々な危険から身を守ることができます。
魚や肉にはアミンという物質が含まれています。また、ハム・ソーセージには亜硝酸などが着色剤や防腐剤として使われています。亜硝酸は野菜や漬物などにも含まれています。この亜硝酸とアミンが酸性の胃の中で反応すると、ニトロサミンという物質になります。このニトロサミンは強力な発ガン物質です。
ところが、キャベツや大根にはニトロサミンを不活性化し、打ち消す作用があることが分かっています。また、野菜ジュースには焼き魚や焼肉の焦げ目に含まれる原因物質の活性をなくしてしまう働きがあります。こういったことからも、野菜の線維やビタミンCには原因物質を吸着し、不活性化させることができるということまでは分かっています。
発ガンは、身体の中の正常な細胞が発ガン物質などの作用をうけて、突然変異を起こし、ガン細胞となります。このガン細胞が育って癌になるという2つの段階から成っております。
最近、発ガンを抑える役目をする物質が数々発見されて話題になったりしています。
まずはビタミンA群の総称レチノイドがあります。レチノイドのもとである「βカロチン」の摂取量が少ない人に多く癌が発生していることは、疫学調査で証明されています。ただし、摂取しすぎると肝臓に障害を起こすことも有名です。
このところ様々な商品に応用されていて、皆さんもお聞きになったことぐらいはあると思いますが、BHAも癌抑制効果があります。酸化防止剤BHA(ブチルヒドロキシアニソール)は発ガン物質がDNAと結びつくのを抑制してくれます。
水道水に含まれる塩素が、植物由来の有機物質と反応し、トリハロメタンという発ガン物質をつくってしまうことが話題になったのは最近のことです。ところが、同じ水道水の塩素は、丸干イワシの焦げ目や肉の焦げ目に含まれている原因物質の活性化を阻止する働きもあります。
BHAも発ガン物質を解毒する酵素を増加させ、それにより癌を抑える働きをしますが、一方でそのものが発ガン物質としての作用もあります。
私たちの身体は、様々な外敵から身を守る機能を持っています。例えば、細菌やウイルスに感染して、何がしかの伝染病に感染しても二度と同じ病気にならない抗原抗体(詳細・略)の仕組みを持っています。
しかし、癌は原因物質が外から入り込んでくることに変わりなくとも、それらを原因として私たちの身体の細胞そのものが変異するために、他の伝染病のように免疫システムが働きません。
一方で、身体の免疫力が落ちるとガンにかかるリスクが大きくなることも分かってきています。
免疫のメカニズムとは、細胞に変異が起こった場合に、自己の細胞とは違うという認識をし、それを排除し、身体の恒常性を保とうとするものです。
免疫機能はリンパ球を主としています。リンパ球にはB細胞とT細胞の2種類があり、T細胞にはそれぞれ役割に応じて、キラーT細胞・ヘルパーT細胞・サプレッサーT細胞があります。
キラーT細胞は直接ガン細胞を攻撃し、ヘルパーはそれを助け、サプレッサーはそれらを管理しています。これら以外にマクロファージやナチュラルキラー細胞と呼ばれるものが重要な役割をしています。
ナチュラルキラー細胞は、自然に備わったガンを殺す細胞と言われていますが、白血病などの細胞は殺しますが、その他のガン細胞を殺す作用はありません。
何とかこのような免疫のシステムでガンを治療することはできないだろうか。ということは随分と研究されておりますが、免疫で治療することは容易ではありません。現在の免疫療法は身体全体の免疫機能をBCGやBCGの菌体成分・溶連菌(ようれんきん)などを使って高めようとする方法が取られています。
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