どうしてガンになるのか〜発ガンのメカニズム〜闘病記

発ガンのしくみ

どうしてガンになるのか

「ガンの原因」の中で述べてきましたように、私たちが生活をしてゆく中で、様々な発ガン物質にさらされていることはお分かり頂けたと思います。
ところが、発ガン物質が健康な細胞に作用すると、どうしてガン細胞になるのか?というと、現在のところ明確な答えはないのが現状です。ただし、細胞の核が持っている設計図・DNAを勝手に書き換えてしまうため起こるということは明確です。
正確にはデオキシリボ核酸と呼ばれ、それぞれの生物が持っているすべての情報が記憶されている、言わば設計図です。例えば皮膚の色や髪の毛の色などが決定されています。アデニン・グアニン・チミン・シトシンと呼ばれる4つの塩基が組み合わさって、情報を表しています。
発ガンは、身体の中の正常な細胞が発ガン物質などの作用をうけて、突然変異を起こし、ガン細胞となります。このガン細胞が育って癌になるという2つの段階から成っております。

損傷と修復

発ガンはDNAに損傷ができるところからはじまります。様々な損傷を日常茶飯事に受けている訳ですから、どんどん傷がついて、それがそのまま残ってゆけば、癌がたくさん発生することになります。
ところが、それほどには人は癌になっておりません。それはDNAが自ら修復する機能を持っているからです。
修復の機能には、除去修復・複製後修復・SOS修復と言われるものがあります。除去修復とは、傷の入ったDNAの手前から切り離し、正常なコピーをつなげるというものです。
除去修復は、傷ついたDNAを除去するだけでなく、喫煙などにより吸収される発ガン物質・ベンツピレンなどがDNAに結合した場合なども同じように除去してくれます。
除去修復が十分に機能していて、素早く修復してくれれば問題ないのですが、もしDNAの傷が修復されないまま、次の細胞分裂がはじまったときには複製後修復という第2段階の修復過程があります。簡単なお話が、異常のあるDNAを、分裂に必要な複製を行わず、代わりに新しいコピーを貼り付けるというものです。
複製後修復でも、複製前のDNAに異常があっても、法則を無視してDNAを複製された場合に、修復するものを特に「SOS修復」と呼んでいます。しかし、そのメカニズムは今のところ解明されていません。

発ガン物質の代謝

代謝というと、新陳代謝を思い浮かべる方が多いと思います。代謝というのは、「あるものからあるものに代わる」ことを言います。例えば、食物を食べて消化し、エネルギーにしたり、身体の一部を作ったりすることを指します。
発ガン物質はそのままで癌を発生する訳ではありません。発ガン物質も代謝を通して、活性化し、身体に害を及ぼします。発ガン物質の代謝は新陳代謝とは少々意味合いが違いますが、これも代謝のひとつです。
環境中には多くの発ガン物質があり、呼吸をするたびに吸収されますし、あるいはわずかずつでも食べ物にも含まれています。これらが絶えず身体の中に入ってきている訳ですが、自然界では活性化されなくとも、体内で代謝することにより、活性化され危険因子となることがあります。幸いなことに、体内には発ガン物質を活性化するのとは逆の方向、つまり、解毒してしまう代謝の過程も備わっています。
解毒し、尿として体外へ排泄してしまいます。こうしてみると、ガン細胞は、発ガン物質が身体に入ったとき、活性化と解毒という代謝のふたつのバランスが崩れたときに癌が発生するとみてよいでしょう。
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